Beer Style

ラガー

Lager(ラガー)

ラガーはビールの二大分類のひとつで、下面発酵酵母を使い低温で長期熟成させるスタイルです。クリーンでスッキリとした味わいが特徴です。

ラガーとは何か?

ラガーは、Saccharomyces pastorianus(サッカロミセス・パストリアヌス)と呼ばれる下面発酵酵母を使って、低温(3〜10°C程度)で発酵・熟成させるビールスタイルの総称です。「ラガー(Lager)」はドイツ語で「貯蔵」を意味し、長期にわたる低温熟成(ラグーリング)がこのスタイルの名前の由来です。

LAGER SPECS

3〜10°C発酵・熟成温度
数週間〜数ヶ月ラグーリング期間
S. pastorianus下面発酵酵母

FIG.01 — BOTTOM FERMENTATION

YEAST SINKS3 – 10 °C
酵母(下面)液面

LAGER / BOTTOM-FERMENTING

ラガーの風味の特徴

低温発酵では酵母が少ない副産物しか生成しないため、フルーティーなエステルやスパイシーなフェノールが少なく、非常にクリーンな味わいになります。麦芽やホップの純粋な風味が前面に出やすく、スッキリとしたキレのある後味が特徴です。世界中で最もよく飲まれるビールスタイルであり、多くの大手ブランドがラガーを製造しています。

ラガーの主なスタイル

ラガーには様々なサブスタイルがあります。代表的なものとして、ピルスナー(チェコ・ドイツ)、ヘレス、ドゥンケル、マルツェン、ボック、ドッペルボック、シュヴァルツビア、ウィーンラガー、アメリカンラガー、メキシコラガー、日本ラガーなどがあります。

ラガーとエールの違い

エールとの最大の違いは酵母と発酵温度です。エールが上面発酵・常温なのに対して、ラガーは下面発酵・低温という特性を持ちます。この違いにより、ラガーはよりクリーンでスッキリとした味わいになります。醸造プロセスも異なり、ラガーは長期間の低温熟成(数週間〜数ヶ月)が必要で、製造コストが高い傾向があります。

ラガーの歴史

ラガーは比較的新しいビールスタイルです。19世紀初頭のドイツ(バイエルン地方)で発展し、1842年にボヘミアのピルゼン(現チェコ)でピルスナーが誕生したことで世界中に広まりました。冷蔵技術の進歩と産業革命による大量生産技術の発達により、20世紀には世界で最も消費されるビールスタイルになりました。